2017年11月26日
かかしの里 贄川宿でかかし散策
秩父往還贄川宿、江戸時代より三峰神社の参詣路の宿場として栄えていた。
地理的には埼玉県秩父市の三峰口駅のすぐ近く、彩甲斐街道から旧道に入ると贄川(にえがわ)宿は現われる。
かつては栄えた宿場町もバイパスの開通により人々は訪れなくなり、歴史ある町並みも衰退の一途辿る。
しかし近年、町おこしの一環で「かかしの里」として生まれ変わろうとしている。
歴史云々は置いておいて「かかしの里」がどんなものか興味があり、近くまで行った際に訪れる事にした。
バイパスからの分岐口には二人のかかしが出迎えてくれていた。
町中のいたる場所に住民お手製のかかしが暮らしている。
その数なんと60人以上。
民家の軒先や、公民館、道端に現れるかかし、ひょっこり突然遭遇するもんで、これが案外見てるだけでも楽しい。
街道筋を歩いていると「観光かい?」と、地元のおじさんに声を掛けられた。
「かかしを見に来ました」と答えるとおじさんはかかしの事、町の歴史、町の現在の事など、貴重なお話を色々聞かせてくれた。
そして町を案内してくれると言う。
「贄川宿ギャラリー」へやってきた。
ここで昔ながらの玩具やお手製の雑貨などが展示されている。
ここの玩具は全てお手製と言い、一通り遊んだが年甲斐もなくキャッキャと楽しんでしまった。
特にブースター付きの竹トンボが面白かった。
聞くところによると近くの小学生と一緒に玩具を作ったりしていて、住民の子供たちの交流のきっかけともなっている。
続いて「かかしサロン」にやってきた。
観光の拠点とし古民家を活用し交流の場となっている。
住民が定期的に集まってかかしを作っているという。
外の出てるかかしのお召し物が綺麗だったので聞いてみると、やはり定期的に服の着替えも行っているらしい。
おじさんのお話は、かかしの事から歴史の事へ。
秩父往還として栄え、かつては三峰神社の一の鳥居も贄川宿にあったという(今はもう無い)
泥棒が来ても困るのでここには書かないが、面白いお宝情報もたくさん教えてくれた。
我々と一緒になって子供たちもお話を聞いていた。
今はだれも住んでいない古民家の裏にすごいものがあると案内してくれた。
見せてくれたのは金木犀の大木。
樹齢数百年と言い、少なくとも私は見たことの無いような大きさだった。
金木犀の開花の時期には宿場町に甘い香りに包まれると言う。
訪問時は時期から少し経ってしまっていたが、それでも一帯には甘い香りが漂っていた。
人の流出が激しく人を呼び寄せようと始めた町おこし。
人通りの疎らな大通りに生きた住民以上に存在する人形たち、その賑わいが一抹の寂しさを覚えた。
おじさんに礼を言い、ここからは自由散策。
集落をぐるっと周ってかかしを探しに行く。
全てお手製のかかし、作り手によって顔も異なり個性を感じられる。
かかし広場。
まるで生きているかのようだった。
コメント(2)1:
ジャン
:2017/11/29 06:50:09
>まるで生きているかのようだった。。。
生きてたりして。
生き生きしていますが、夜道に出逢ったらギョッとしそうです。
行ったことはないですが住民さんより案山子さんの方が数が多いってことはないでしょうねぇ。
2:
もぎ
:2017/11/29 22:01:58
>>ジャンさん
かかしが多すぎるあまりに、たまに住民が歩いてたり車で通り抜けて行きますが、一瞬かかしに見えちゃってビックリします。
話を聞くとやっぱり空き家が増えてきて、今後どうなるか分かりませんね~
でも観光地として、とても楽しい場所でした。
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