2020年7月30日

梅雨の夜散歩

今年の梅雨の長さは異常事態であり、降り続く長雨は気分を一層憂鬱にさせる。 常に半濡れのような不快感を覚えた7月も終わりを迎える。 天気予報を見れば8月に入っても変わり映えない湿った空気のようだが、西日本から続々と梅雨明けが予想され、本格的な夏の到来が迫っていることを知らせた。
不思議なもんで、鬱陶しかった梅雨の季節も終わりに近づけばどこか寂しくも思え、窓の外のどんよりした町に愛おしさを覚える。 あと幾日かすれば本格的な夏がやってきて、まとわりつくような熱帯夜が何か月も続くのだろう。そう思うと居ても立っても居られなくなって、パジャマから普段着に着替えて深夜の散歩に繰り出した。






曇天ながらも乾いた路面は街路灯に照らされて薄ら灰色に佇んでいる。 そして水田の稲はいつの間にか随分大きくなって、清々しいまでの新緑が道路脇まで迫ってきていた。






この時期の散歩は暑くもなく寒くもなく限りなくニュートラルな温度である。 深夜ともなれば出歩く人も居らず、私は静かで煩い田舎道を一人で歩いて行った。






散歩の目的は無い。 田んぼ沿いを歩けば水路に轟々とうねる水流の音や、水田に隠れているであろう蛙の声、そして虫の音が一緒くたに混ざって聞こえてくる。






しばらく歩いていると遠くに不夜城のように輝くスーパーマーケットが見えて、腹は空いちゃいないが何となく口さみしく、飛んで火に入る夏の虫の如く閉店間際のフレッセイに入った。シュークリームも缶コーヒーと、明日のご飯の食材を少し買った。






買い物をしても散歩は止まず、大通りを挟んで対面の堆肥の臭い漂う畑道に入った。 街灯の少ない暗い道だが目は慣れて、心地よい散歩はあてもなく続いていく。 湿った空気で飲む冷たい缶コーヒーが妙に美味しかった。






待宵草が咲いていた。 今年は梅雨が長くて初夏の植物をあまり楽しんでない気がする。 ま、これからさ。






やがて住宅街へ紛れ込む。 遅い夕飯の美味しそうな匂いやお風呂の石鹸の香りが漏れ出してきている。 日常の匂い、一つ一つに生活があって人生があるのだと、そんなことを何となく考えながら、すぐ近所の話なのに妙な旅情を覚えた。 そして人ん家の網戸から漏れるテレビの音に夏の訪れを感じた。






小一時間徘徊して、満足したからそろそろ帰って寝ることにする。






光陰矢の如し、時間ばかりが過ぎて行く。





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