2017年08月19日

霧中の山行(殺生河原-本白根山)

どうも今年の盆休みは天気に優れず、雨により予定が軒並み中止となった私は自宅で悶々と過ごしていた。 仕方なくインドア派な休みをエンジョイするも、盆休みも後半戦に差し掛かりいい加減身体を動かしたくなってくる。 山に行きたい、でも明日は雨・・。山に行けない・・。

あれ・・?
よく考えりゃ別に雨だって山に行けばいいじゃん。

という訳で、レインコートを着て本白根山に登ることにした。
山頂の駐車場から登っても味気ないので、山麓の駐車場から殺生河原経由で本白根を目指す。






雨は雨の良さがある。
今日はこの天気を楽しみながらのんびりと、ゆるふわハイキングとしゃれ込もうじゃないの。

登山口を越えると穏やかならぬ注意看板が・・。
硫化水素が発生してるので立ち止まるなとのこと。








殺生河原。
荒涼とした大地には草木の一本も生えず、黄色く染まった岩肌からモクモクと硫化水素ガスが絶えず噴出している。 硫化水素はもちろん有毒であり、長時間この地にいるのは好ましくない。 霧に包まれた地獄のような世界を歩きながら「よくこんな場所に遊歩道作ったな・・」と思ったりしていた。






殺生河原を抜けると熊笹の道となった。
ただ硫黄の匂いは依然として周りに漂っている。






穂躑躅(ホツツジ)

先ほどの荒涼とした景観から一変して、山地の美しい植物が自生している。






山紫陽花(ヤマアジサイ)






御前橘(ゴゼンタチバナ)、の実。
※初夏に純白の花を咲かすがもうシーズンは終わったよう。






砂苔(スナゴケ)
花じゃないけど湿った大地で苔が活き活きとしていた。






硫黄苔(イオウゴケ)
硫黄分が多い場所に生える苔らしい。






この道は人があまり歩いてないのか、熊笹が遊歩道まで生い茂っていた。
レインウェア着ているから別に構わないけど、露で濡れた葉で身体中びちょびちょに。






次第に霧が濃くなる。
この日の天気は小雨が降ったり止んだり。






大きな岩に腰を下ろし、休憩タイム。
ゆるふわハイキングのつもりだったがよくよく地図を見れば標高差が500mくらいあって普通に登山っぽかった。 盆休みのインドア生活で身体がだいぶ鈍っていたので予想以上に疲れた。
ま、何も急ぐことはないから、霧の中に影絵のように浮かび上がる樹木たち眺めながら、ゆっくりのんびり歩いていきます。






天気も悪いしルートもマイナーだから誰とも会わない。
つまりこの美しき世界を独り占め。
贅沢で最高な時間だ。






富貴ノ原池に到着した。






ぼんやりと描かれた霧中の世界は境界線が曖昧で、 湖面に映る風景はどちらが虚像かも分からない。 まるで絵画のような幻想的な世界で、霞に溶けるように私も立ちぼうけていた。





耳を澄ますと「ピピピピ・・」「キュー、キュー」と、名前も知らぬ鳥たちの様々な声が聞こえる。
それらは全て霧に溶け、姿は見えない。






更に進むと霧が晴れ開けた場所に出た。
標高を上げた事で、また違った植物が顔を見せてくれた。

これはたぶん丸葉岳蕗(マルバダケブキ)






姫沙参(ヒメシャジン)






鏡池。
ここまでくればゴールは近い。






名前の通り鏡面になるであろう湖面は降り注ぐ細い雨により揺れ滲んでいた。






湖の背に聳える、緑の山肌にノイズのように繊細に描かれる白い幹がどうも印象的だった。
シラビソかな?






本白根山の尾根に出た。
ひとりぼっちの山行は終わり、ここからは別ルートの登山客と出会うようになる。






本白根山、なにげに百名山なんすね。






岩肌の斜面にはコマクサが群生している。
コマクサは他の植物が生育できないような厳しい環境に生育する事から「高山植物の女王」と呼ばれている。 花言葉は「高嶺の花」、高嶺の花と聞くと何となく近寄りがたい高貴な印象を持つが、コマクサは可愛らしく小さな花を咲かし殺風景な山を赤く彩っていた。

付近一帯はコマクサ・ハクサンオミナエシ・ヒメシャジンなどが咲き誇り、高原のお花畑の様相を呈していた。 ずっと昔に登った際には微塵も気にしなかった草花だが、こうして興味を持つと道中の楽しみが増えていいもんだ。






高原の登山道は展望に富み、火山帯の独特の景観を見せてくれる。
展望所で昼飯を食い、気が済むまでのんびりした。
そして気が済み、そろそろ下山することに。








火口の周りをぐるりと一周。
なかなか面白い道です。






帰り道、雨が本降りになった。








雨粒は草の葉を「ポツポツ」と叩き、それが連続音となって「ザーザー」と降りしきる。
火照った身体を腕を濡らす雨が心地よく冷やし、レインハットを叩く音が一層雨の存在を身近に感じさせてくれる。 ゴアテックスのレインウェアは特に不快感も感じず、雨ながらも快適に過ごすことができた。 晴れの日とは違った一面を見せてくれる雨の登山、たまには良いもんだ。








帰りはズルしてロープウェイで一気に下山します。
下山後は万座温泉で濃厚な硫黄泉に浸かり、久々の登山に満足して帰路に着いた。






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