2017年04月17日

幻想登山
以下の写真はちょうど1年前、2016年4月17日に撮影したものである。

この日、榛名富士の山頂から日の出を見ようと思い立ち、ライト片手に暗闇の登山道を登り始めた。 しかしライトの光が照らす先は霧の粒子ばかりであり、目的である日の出を拝むことは厳しいと、この時既に直感していた。






04:30、山頂の神社に到着。
僅かな薄明の中で見た景色は濃霧の中。






山頂は次第に明るみを増していくものの依然として辺りは濃霧に包まれる。
本来であれば展望に優れる場所だが、この時は一切として下界の様子が分からない。
まるで私が世界から隔絶されたような心境。






濃霧により視界が制限された世界には「音」が満ちていた。
姿は見えないが、「ヒーヨ、ヒーヨ」と、どこからか淑やかな小鳥の囀りが聞こえる。
そして神社に奉納された絵馬が風に煽られ「カラ、カラ、カラ」と音を立てる。

個人的な話になるが私は「音」が大好きであり、自分で録音した環境音をよく聞いている。 視覚描写を利用しない聴覚だけの空間表現は、不浄物を取り除いた無垢で高度な空間を構築できると考えている。
まあややこしい話は抜きにするが、私は霧中で繰り広げられるオーケストラに耳を傾ける事でしばらく自分の感性の海に浸っていた。 この土地が生み出す神秘の音楽は、どんなコンサートより美しい演奏と思えた。






山頂から少し降り、ロープウェイの終点の場所へ。






下界へと続くロープウェイは濃霧の先へ不気味に消えゆく。






まだ下山する気分じゃない。
という事でお湯を沸かして霧中のカップラーメンを食らう。
まあ、晴れの日に食った方が美味いな。






05:30、特にやることも無いのでそろそろ下山開始。
霧の森は結構好き。






視界がグニャグニャと歪む。
いつもはこんな景色だったけか。






下山すると水仙の群生を見つけた。






登山の際は真っ暗で気が付かなかった一面の花畑。
霧立つ山中で出会った蠱惑的な山行を、私は「幻想登山」と名付け帰路に着いた。






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